2023年 春の花粉飛散予測(第4報)
~九州、中国、関東などでスギ花粉の飛散開始! いよいよ花粉シーズンへ~ |
◆九州全域、中国・四国・近畿・東海・関東・東北南部までの一部地域で飛散開始
◆九州地方では、非常に多く飛散している地点があり、ピーク入り間近
◆一か月予報によると、気温が高い日が続くため、飛散地域が急速に拡大か |
2023年スギ花粉の飛散開始時期 |
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2月に入り、九州地方全域と、中国、四国、近畿、東海、関東、東北南部の一部地域で、スギ花粉の飛散が始まりました(※)。いよいよ花粉シーズンの始まりです。この先、2月末にかけては北陸で、3月に入ると長野県や東北北部で飛散開始する見込みです 。
1月下旬に、「10年に一度」と言われる強烈な寒波が日本列島に襲いかかりました。九州から北海道まで日本海側を中心に雪が降り、 東北では観測史上初めて全アメダス地点で真冬日を記録するなど、各地で大雪や厳冬の記録が続々と出ました。
2月に入り、立春を過ぎ、暦の上では春を迎えました。まだ厳しい寒さが続くところもありますが、気温が平年を超える日も出てきており、スギ花粉の飛散エリアが広がっています。19日には九州北部と四国で「春一番」を観測し、徐々に春らしさが増しています。この先、3月にかけて全国的に平年より気温が高くなる見込みで、すでに飛散開始している九州を中心にまもなく飛散のピークを迎えるでしょう。今年は大量飛散が見込まれる地域が多いため、花粉症の方はしっかりとした対策が必要です。
※飛散開始日:1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日
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九州から関東甲信にかけて 前シーズンより飛散量は多く、特に四国、近畿、東海、関東甲信では非常に
多く飛ぶ見込みです。東北は地域によって差があり、北海道は少ないでしょう。前シーズンは症状が弱
かった方も万全な花粉症対策が必要になりそうです。 |
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飛散量の予測根拠 |
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花粉の飛散量は前年夏の気象条件が大きく影響します。気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は
花芽が多く形成され、翌春の飛散量が多くなるといわれています。
2022年の夏(6月~8月)は梅雨前線の活動が弱く、特に6月の降水量は西日本の太平洋側でかなり少な
く、日照時間は東日本の日本海側と西日本の太平洋側でかなり多くなりました。また、6月後半から7月
上旬にかけて太平洋高気圧が強まり、東・西日本を中心に晴れてかなりの高温となりました。そのため、
6月に「高温・多照・少雨」となり、スギの花芽形成に好条件となりました。さらに、2021年~2022年
に花粉飛散量が少なかった地域が多く、スギの木に花芽を形成させるエネルギーが蓄えられていたため、
より一層、スギの花芽形成が促進されたと考えられます。 |
【花粉の種類について】
北海道はシラカバ、その他はスギ・ヒノキ花粉の飛散量を表します。
【飛散量に関する言葉の説明】
非常に多い :前シーズン/例年の200%以上
多い :前シーズン/例年の150%以上200%未満
やや多い :前シーズン/例年の110%以上150%未満
前シーズン(例年)並 :前シーズン/例年の90%以上110%未満
やや少ない :前シーズン/例年の70%以上90%未満
少ない :前シーズン/例年の50%以上70%未満
非常に少ない :前シーズン/例年の50%未満
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前シーズン :2022年シーズン飛散量
例年 :過去10年(2013~2022年)の平均値
【2022年夏の気象に関する言葉の説明】
平年 :1991~2020年の平均値
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参照:tenki.jp |